プロキシ
Ktor HTTPクライアントでは、マルチプラットフォームプロジェクトでプロキシ設定を行うことができます。サポートされているプロキシのタイプは、HTTP と SOCKS の2種類です。
サポートされているエンジン
以下の表は、特定のエンジンでサポートされているプロキシの種類を示しています。
| Engine | HTTP proxy | SOCKS proxy |
|---|---|---|
| Apache | ✅ | ✖️ |
| Java | ✅ | ✖️ |
| Jetty | ✖️ | ✖️ |
| CIO | ✅ | ✖️ |
| Android | ✅ | ✅ |
| OkHttp | ✅ | ✅ |
| JavaScript | ✖️ | ✖️ |
| Darwin | ✅ | ✅ |
| Curl | ✅ | ✅ |
なお、現在、DarwinエンジンではHTTPプロキシによるHTTPSリクエストはサポートされていません。
依存関係の追加
クライアントでプロキシを設定するために、特定の依存関係を追加する必要はありません。必要な依存関係は以下の通りです。
プロキシの設定
プロキシ設定を行うには、クライアント設定ブロック内でengine関数を呼び出し、proxyプロパティを使用します。 このプロパティは、ProxyBuilderファクトリを使用して作成できるProxyConfigインスタンスを受け入れます。
val client = HttpClient() {
engine {
proxy = // Create proxy configuration
}
}HTTPプロキシ
以下の例は、ProxyBuilderを使用してHTTPプロキシを設定する方法を示しています。
val client = HttpClient() {
engine {
proxy = ProxyBuilder.http("http://sample-proxy-server:3128/")
}
}JVMでは、ProxyConfigはProxyクラスにマッピングされるため、次のようにプロキシを設定できます。
val client = HttpClient() {
engine {
proxy = Proxy(Proxy.Type.HTTP, InetSocketAddress("sample-proxy-server", 3128))
}
}SOCKSプロキシ
以下の例は、ProxyBuilderを使用してSOCKSプロキシを設定する方法を示しています。
val client = HttpClient() {
engine {
proxy = ProxyBuilder.socks(host = "sample-proxy-server", port = 1080)
}
}HTTPプロキシと同様に、JVMではProxyを使用してプロキシ設定を行うことができます。
val client = HttpClient() {
engine {
proxy = Proxy(Proxy.Type.SOCKS, InetSocketAddress("sample-proxy-server", 1080))
}
}プロキシの認証と認可
プロキシの認証と認可はエンジン固有であり、手動で処理する必要があります。 例えば、基本認証を使用してKtorクライアントをHTTPプロキシサーバーに認証するには、各リクエストにProxy-Authorizationヘッダーを次のように追加します。
val client = HttpClient() {
defaultRequest {
val credentials = Base64.getEncoder().encodeToString("jetbrains:foobar".toByteArray())
header(HttpHeaders.ProxyAuthorization, "Basic $credentials")
}
}JVM上のSOCKSプロキシにKtorクライアントを認証するには、java.net.socks.usernameとjava.net.socks.passwordのシステムプロパティを使用できます。
